『方丈記』品詞分解(1)|ゆく河の流れは絶えずして

このページでは、鴨長明『方丈記』の「ゆく河の流れは絶えずして」について、原文の品詞分解をまとめています。現代語訳とあわせて確認したい方は、『方丈記』「ゆく河の流れは絶えずして」現代語訳をご覧ください。

目次

「ゆく河の流れは絶えずして」の品詞分解

各文をクリックすると、品詞分解の内容が開きます。

ゆく河の流れは絶えずして

ゆくかはながれはえずして、
  • ゆく:カ行四段活用の動詞「ゆく」の連体形。流れていく。
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • 流れ:名詞。
  • :係助詞。
  • 絶え:ヤ行下二段活用の動詞「絶ゆ」の未然形。絶える。
  • :打消の助動詞「ず」の連用形。
  • して:接続助詞。
しかも、もとのみづにあらず。
  • しかも:接続詞。
  • もと:名詞。以前のもの。
  • :格助詞。
  • :名詞。
  • :断定の助動詞「なり」の連用形。
  • あら:ラ行変格活用の動詞「あり」の未然形。
  • :打消の助動詞「ず」の終止形。
よどみにかぶ泡沫うたかたは、
  • よどみ:名詞。川の流れが停滞しているところ。
  • :格助詞。
  • 浮かぶ:バ行四段活用の動詞「浮かぶ」の連体形。
  • 泡沫:名詞。水に浮く泡。
  • :係助詞。
かつえ、かつむすびて、
  • かつ:副詞。一方では。
  • 消え:ヤ行下二段活用の動詞「消ゆ」の連用形。
  • かつ:副詞。一方では。
  • 結び:バ行四段活用の動詞「結ぶ」の連用形。ここでは、泡が形をなす意。
  • :接続助詞。
ひさしくとどまりたるためしなし。
  • 久しく:シク活用の形容詞「久し」の連用形。長い間。
  • とどまり:ラ行四段活用の動詞「とどまる」の連用形。
  • たる:存続の助動詞「たり」の連体形。
  • :名詞。ためし。前例。
  • なし:ク活用の形容詞「なし」の終止形。
なかにあるひとすみかと、
  • 世の中:名詞。
  • :格助詞。
  • ある:ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形。
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • :名詞。住まい。
  • :格助詞。
またかくのごとし。
  • また:副詞。同じく。
  • かく:副詞。このように。
  • :格助詞。
  • ごとし:比況の助動詞「ごとし」の終止形。~のようだ。

玉敷きの都のうちに

玉敷たましきのみやこのうちに、
  • 玉敷き:名詞。玉を敷いたように美しいこと。
  • :格助詞。
  • :名詞。ここでは平安京。
  • :格助詞。
  • うち:名詞。中。
  • :格助詞。
むねならべ、いらかあらそへる、
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • 並べ:バ行下二段活用の動詞「並ぶ」の連用形。並べる。
  • :名詞。屋根。
  • :格助詞。
  • 争へ:ハ行四段活用の動詞「争ふ」の已然形。
  • :存続の助動詞「り」の連体形。
たかき、いやしきひとまひは、
  • 貴き:ク活用の形容詞「貴し」の連体形。身分が高い。
  • 賤しき:シク活用の形容詞「賤し」の連体形。身分が低い。
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • 住まひ:名詞。住居。
  • :係助詞。
世々よよて、きせぬものなれど、
  • 世々:名詞。何代も。
  • :格助詞。
  • :ハ行下二段活用の動詞「経(ふ)」の連用形。
  • :接続助詞。
  • 尽きせ:サ行変格活用の動詞「尽きす」の未然形。なくなる。
  • :打消の助動詞「ず」の連体形。
  • :名詞。
  • なれ:断定の助動詞「なり」の已然形。
  • :接続助詞。逆接。「~けれども」の意。
これをまことかとたづぬれば、
  • これ:代名詞。
  • :格助詞。
  • まこと:名詞。本当。真実。
  • :係助詞。疑問を表す。
  • :格助詞。引用を表す。
  • 尋ぬれ:ナ行下二段活用の動詞「尋ぬ」の已然形。調べる。問い尋ねる。
  • :接続助詞。順接の確定条件。「~すると」の意。
むかしありしいへはまれなり。
  • :名詞。
  • あり:ラ行変格活用の動詞「あり」の連用形。
  • :過去の助動詞「き」の連体形。
  • :名詞。
  • :係助詞。
  • まれなり:ナリ活用の形容動詞「まれなり」の終止形。めったにない。
あるいは去年こぞけて、今年ことしつくれり。
  • あるいは:連語。「ある(ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形)+い(副助詞)+は(係助詞)」からなる。「あるものは」「ある場合は」の意。
  • 去年:名詞。こぞ。昨年。
  • 焼け:カ行下二段活用の動詞「焼く」の連用形。
  • :接続助詞。
  • 今年:名詞。
  • つくれ:ラ行四段活用の動詞「つくる」の已然形。
  • :存続の助動詞「り」の終止形。
あるいは大家おほいへほろびて、小家こいへとなる。
  • あるいは:連語。「ある(ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形)+い(副助詞)+は(係助詞)」からなる。「あるものは」「ある場合は」の意。
  • 大家:名詞。大きな家。
  • ほろび:バ行上二段活用の動詞「ほろぶ」の連用形。衰える。
  • :接続助詞。
  • 小家:名詞。小さな家。
  • :格助詞。
  • なる:ラ行四段活用の動詞「なる」の終止形。

住む人もこれに同じ

ひともこれにおなじ。
  • 住む:マ行四段活用の動詞「住む」の連体形。
  • :名詞。
  • :係助詞。
  • これ:代名詞。
  • :格助詞。
  • 同じ:シク活用の形容詞「同じ」の終止形。同様である。
ところはらず、
  • :名詞。場所。
  • :係助詞。
  • 変はら:ラ行四段活用の動詞「変はる」の未然形。
  • :打消の助動詞「ず」の連用形。
ひとおほかれど、
  • :名詞。
  • :係助詞。
  • 多かれ:ク活用の形容詞「多し」の已然形。
  • :接続助詞。逆接。
いにしへひとは、
  • いにしへ:名詞。昔。
  • :マ行上一段活用の動詞「見る」の連用形。
  • :過去の助動詞「き」の連体形。
  • :名詞。
  • :係助詞。
三十人さんじふにんなかに、
  • 二、三十人:名詞。二十人、三十人ほど。
  • :格助詞。
  • :名詞。
  • :格助詞。
わづかに一人ひとり二人ふたりなり。
  • わづかに:ナリ活用の形容動詞「わづかなり」の連用形。ほんの少し。
  • 一人、二人:名詞。一人か二人。
  • なり:断定の助動詞「なり」の終止形。
あしたに、
  • :名詞。あした。朝。
  • :格助詞。
  • 死に:ナ行変格活用の動詞「死ぬ」の連用形。
ゆふべにまるるならひ、
  • 夕べ:名詞。夕方。
  • :格助詞。
  • 生まるる:ラ行下二段活用の動詞「生まる」の連体形。
  • ならひ:名詞。世の定め。世の常。
ただみづあはにぞたりける。
  • ただ:副詞。まるで。
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • :係助詞。強意。「ける」と係り結びをつくる。
  • :ナ行上一段活用の動詞「似る」の連用形。
  • たり:存続の助動詞「たり」の連用形。
  • ける:詠嘆の助動詞「けり」の連体形。「ぞ」の係り結び。

知らず、生まれ死ぬる人

らず、まれぬるひと
  • 知ら:ラ行四段活用の動詞「知る」の未然形。
  • :打消の助動詞「ず」の終止形。「わからない」の意。
  • 生まれ:ラ行下二段活用の動詞「生まる」の連用形。
  • 死ぬる:ナ行変格活用の動詞「死ぬ」の連体形。
  • :名詞。
いづかたよりたりて、
  • いづかた:代名詞。どちら。どこ。
  • より:格助詞。起点を表す。
  • 来たり:ラ行四段活用の動詞「来たる」の連用形。来る。
  • :接続助詞。
いづかたへかる。
  • いづかた:代名詞。どちら。どこ。
  • :格助詞。方向を表す。
  • :係助詞。疑問を表す。
  • 去る:ラ行四段活用の動詞「去る」の連体形。「か」の係り結び。
また、らず、かり宿やどり、
  • また:接続詞。
  • 知ら:ラ行四段活用の動詞「知る」の未然形。
  • :打消の助動詞「ず」の終止形。「わからない」の意。
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • 宿り:名詞。住まい。
がためにかこころなやまし、
  • :代名詞。た。だれ。
  • :格助詞。
  • ため:名詞。
  • :格助詞。
  • :係助詞。疑問を表す。
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • 悩まし:サ行四段活用の動詞「悩ます」の連用形。心を悩ませる。
なにによりてかをよろこばしむる。
  • :代名詞。
  • :格助詞。
  • より:ラ行四段活用の動詞「よる」の連用形。
  • :接続助詞。
  • :係助詞。疑問を表す。
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • よろこば:バ行四段活用の動詞「よろこぶ」の未然形。
  • しむる:使役の助動詞「しむ」の連体形。「か」の係り結び。

その主と栖と、無常を争ふさま

そのあるじすみかと、
  • その:指示代名詞「そ」+格助詞「の」。
  • :名詞。家の持ち主。
  • :格助詞。
  • :名詞。住まい。
  • :格助詞。
無常むじやうあらそふさま、
  • 無常:名詞。すべてのものは絶えず変化し、永遠に不変ではないこと。
  • :格助詞。
  • 争ふ:ハ行四段活用の動詞「争ふ」の連体形。競う。
  • さま:名詞。様子。
いはば朝顔あさがほつゆことならず。
  • いは:ハ行四段活用の動詞「言ふ」の未然形。
  • :接続助詞。順接の仮定条件。「~ならば」の意。
  • 朝顔:名詞。
  • :格助詞。
  • :名詞。
  • :格助詞。
  • 異なら:ナリ活用の形容動詞「ことなり」の未然形。違っている。
  • :打消の助動詞「ず」の終止形。
あるいはつゆちて、はなのこれり。
  • あるいは:連語。「ある(ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形)+い(副助詞)+は(係助詞)」からなる。「あるものは」「ある場合は」の意。
  • :名詞。
  • 落ち:タ行上二段活用の動詞「落つ」の連用形。
  • :接続助詞。
  • :名詞。
  • 残れ:ラ行四段活用の動詞「残る」の已然形。
  • :存続の助動詞「り」の終止形。
のこるといへども、
  • 残る:ラ行四段活用の動詞「残る」の終止形。
  • :格助詞。
  • いへ:ハ行四段活用の動詞「言ふ」の已然形。
  • ども:接続助詞。逆接。「~といっても」の意。
朝日あさひれぬ。
  • 朝日:名詞。
  • :格助詞。
  • 枯れ:ラ行下二段活用の動詞「枯る」の連用形。
  • :完了の助動詞「ぬ」の終止形。
あるいははなしぼみて、
  • あるいは:連語。「ある(ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形)+い(副助詞)+は(係助詞)」からなる。「あるものは」「ある場合は」の意。
  • :名詞。
  • しぼみ:マ行四段活用の動詞「しぼむ」の連用形。
  • :接続助詞。
つゆなほえず。
  • :名詞。
  • なほ:副詞。まだ。やはり。
  • 消え:ヤ行下二段活用の動詞「消ゆ」の未然形。
  • :打消の助動詞「ず」の終止形。
えずといへども、
  • 消え:ヤ行下二段活用の動詞「消ゆ」の未然形。
  • :打消の助動詞「ず」の終止形。
  • :格助詞。
  • いへ:ハ行四段活用の動詞「言ふ」の已然形。
  • ども:接続助詞。逆接。「~といっても」の意。
ゆふべをことなし。
  • 夕べ:名詞。夕方。
  • :格助詞。
  • 待つ:タ行四段活用の動詞「待つ」の連体形。
  • :名詞。
  • なし:ク活用の形容詞「なし」の終止形。

「ゆく河の流れは絶えずして」の現代語訳

「ゆく河の流れ」の現代語訳については、こちらの記事をご覧ください。

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