このページでは、鴨長明『方丈記』の「ゆく河の流れは絶えずして」について、原文の品詞分解をまとめています。現代語訳とあわせて確認したい方は、『方丈記』「ゆく河の流れは絶えずして」現代語訳をご覧ください。
目次
「ゆく河の流れは絶えずして」の品詞分解
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ゆく河の流れは絶えずして
ゆく河の流れは絶えずして、
- ゆく:カ行四段活用の動詞「ゆく」の連体形。流れていく。
- 河:名詞。
- の:格助詞。
- 流れ:名詞。
- は:係助詞。
- 絶え:ヤ行下二段活用の動詞「絶ゆ」の未然形。絶える。
- ず:打消の助動詞「ず」の連用形。
- して:接続助詞。
しかも、もとの水にあらず。
- しかも:接続詞。
- もと:名詞。以前のもの。
- の:格助詞。
- 水:名詞。
- に:断定の助動詞「なり」の連用形。
- あら:ラ行変格活用の動詞「あり」の未然形。
- ず:打消の助動詞「ず」の終止形。
よどみに浮かぶ泡沫は、
- よどみ:名詞。川の流れが停滞しているところ。
- に:格助詞。
- 浮かぶ:バ行四段活用の動詞「浮かぶ」の連体形。
- 泡沫:名詞。水に浮く泡。
- は:係助詞。
かつ消え、かつ結びて、
- かつ:副詞。一方では。
- 消え:ヤ行下二段活用の動詞「消ゆ」の連用形。
- かつ:副詞。一方では。
- 結び:バ行四段活用の動詞「結ぶ」の連用形。ここでは、泡が形をなす意。
- て:接続助詞。
久しくとどまりたる例なし。
- 久しく:シク活用の形容詞「久し」の連用形。長い間。
- とどまり:ラ行四段活用の動詞「とどまる」の連用形。
- たる:存続の助動詞「たり」の連体形。
- 例:名詞。ためし。前例。
- なし:ク活用の形容詞「なし」の終止形。
世の中にある人と栖と、
- 世の中:名詞。
- に:格助詞。
- ある:ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形。
- 人:名詞。
- と:格助詞。
- 栖:名詞。住まい。
- と:格助詞。
またかくのごとし。
- また:副詞。同じく。
- かく:副詞。このように。
- の:格助詞。
- ごとし:比況の助動詞「ごとし」の終止形。~のようだ。
玉敷きの都のうちに
玉敷きの都のうちに、
- 玉敷き:名詞。玉を敷いたように美しいこと。
- の:格助詞。
- 都:名詞。ここでは平安京。
- の:格助詞。
- うち:名詞。中。
- に:格助詞。
棟を並べ、甍を争へる、
- 棟:名詞。
- を:格助詞。
- 並べ:バ行下二段活用の動詞「並ぶ」の連用形。並べる。
- 甍:名詞。屋根。
- を:格助詞。
- 争へ:ハ行四段活用の動詞「争ふ」の已然形。
- る:存続の助動詞「り」の連体形。
貴き、賤しき人の住まひは、
- 貴き:ク活用の形容詞「貴し」の連体形。身分が高い。
- 賤しき:シク活用の形容詞「賤し」の連体形。身分が低い。
- 人:名詞。
- の:格助詞。
- 住まひ:名詞。住居。
- は:係助詞。
世々を経て、尽きせぬ物なれど、
- 世々:名詞。何代も。
- を:格助詞。
- 経:ハ行下二段活用の動詞「経(ふ)」の連用形。
- て:接続助詞。
- 尽きせ:サ行変格活用の動詞「尽きす」の未然形。なくなる。
- ぬ:打消の助動詞「ず」の連体形。
- 物:名詞。
- なれ:断定の助動詞「なり」の已然形。
- ど:接続助詞。逆接。「~けれども」の意。
これをまことかと尋ぬれば、
- これ:代名詞。
- を:格助詞。
- まこと:名詞。本当。真実。
- か:係助詞。疑問を表す。
- と:格助詞。引用を表す。
- 尋ぬれ:ナ行下二段活用の動詞「尋ぬ」の已然形。調べる。問い尋ねる。
- ば:接続助詞。順接の確定条件。「~すると」の意。
昔ありし家はまれなり。
- 昔:名詞。
- あり:ラ行変格活用の動詞「あり」の連用形。
- し:過去の助動詞「き」の連体形。
- 家:名詞。
- は:係助詞。
- まれなり:ナリ活用の形容動詞「まれなり」の終止形。めったにない。
あるいは去年焼けて、今年つくれり。
- あるいは:連語。「ある(ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形)+い(副助詞)+は(係助詞)」からなる。「あるものは」「ある場合は」の意。
- 去年:名詞。こぞ。昨年。
- 焼け:カ行下二段活用の動詞「焼く」の連用形。
- て:接続助詞。
- 今年:名詞。
- つくれ:ラ行四段活用の動詞「つくる」の已然形。
- り:存続の助動詞「り」の終止形。
あるいは大家ほろびて、小家となる。
- あるいは:連語。「ある(ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形)+い(副助詞)+は(係助詞)」からなる。「あるものは」「ある場合は」の意。
- 大家:名詞。大きな家。
- ほろび:バ行上二段活用の動詞「ほろぶ」の連用形。衰える。
- て:接続助詞。
- 小家:名詞。小さな家。
- と:格助詞。
- なる:ラ行四段活用の動詞「なる」の終止形。
住む人もこれに同じ
住む人もこれに同じ。
- 住む:マ行四段活用の動詞「住む」の連体形。
- 人:名詞。
- も:係助詞。
- これ:代名詞。
- に:格助詞。
- 同じ:シク活用の形容詞「同じ」の終止形。同様である。
所も変はらず、
- 所:名詞。場所。
- も:係助詞。
- 変はら:ラ行四段活用の動詞「変はる」の未然形。
- ず:打消の助動詞「ず」の連用形。
人も多かれど、
- 人:名詞。
- も:係助詞。
- 多かれ:ク活用の形容詞「多し」の已然形。
- ど:接続助詞。逆接。
いにしへ見し人は、
- いにしへ:名詞。昔。
- 見:マ行上一段活用の動詞「見る」の連用形。
- し:過去の助動詞「き」の連体形。
- 人:名詞。
- は:係助詞。
二、三十人が中に、
- 二、三十人:名詞。二十人、三十人ほど。
- が:格助詞。
- 中:名詞。
- に:格助詞。
わづかに一人、二人なり。
- わづかに:ナリ活用の形容動詞「わづかなり」の連用形。ほんの少し。
- 一人、二人:名詞。一人か二人。
- なり:断定の助動詞「なり」の終止形。
朝に死に、
- 朝:名詞。あした。朝。
- に:格助詞。
- 死に:ナ行変格活用の動詞「死ぬ」の連用形。
夕べに生まるるならひ、
- 夕べ:名詞。夕方。
- に:格助詞。
- 生まるる:ラ行下二段活用の動詞「生まる」の連体形。
- ならひ:名詞。世の定め。世の常。
ただ水の泡にぞ似たりける。
- ただ:副詞。まるで。
- 水:名詞。
- の:格助詞。
- 泡:名詞。
- に:格助詞。
- ぞ:係助詞。強意。「ける」と係り結びをつくる。
- 似:ナ行上一段活用の動詞「似る」の連用形。
- たり:存続の助動詞「たり」の連用形。
- ける:詠嘆の助動詞「けり」の連体形。「ぞ」の係り結び。
知らず、生まれ死ぬる人
知らず、生まれ死ぬる人、
- 知ら:ラ行四段活用の動詞「知る」の未然形。
- ず:打消の助動詞「ず」の終止形。「わからない」の意。
- 生まれ:ラ行下二段活用の動詞「生まる」の連用形。
- 死ぬる:ナ行変格活用の動詞「死ぬ」の連体形。
- 人:名詞。
いづかたより来たりて、
- いづかた:代名詞。どちら。どこ。
- より:格助詞。起点を表す。
- 来たり:ラ行四段活用の動詞「来たる」の連用形。来る。
- て:接続助詞。
いづかたへか去る。
- いづかた:代名詞。どちら。どこ。
- へ:格助詞。方向を表す。
- か:係助詞。疑問を表す。
- 去る:ラ行四段活用の動詞「去る」の連体形。「か」の係り結び。
また、知らず、仮の宿り、
- また:接続詞。
- 知ら:ラ行四段活用の動詞「知る」の未然形。
- ず:打消の助動詞「ず」の終止形。「わからない」の意。
- 仮:名詞。
- の:格助詞。
- 宿り:名詞。住まい。
誰がためにか心を悩まし、
- 誰:代名詞。た。だれ。
- が:格助詞。
- ため:名詞。
- に:格助詞。
- か:係助詞。疑問を表す。
- 心:名詞。
- を:格助詞。
- 悩まし:サ行四段活用の動詞「悩ます」の連用形。心を悩ませる。
何によりてか目をよろこばしむる。
- 何:代名詞。
- に:格助詞。
- より:ラ行四段活用の動詞「よる」の連用形。
- て:接続助詞。
- か:係助詞。疑問を表す。
- 目:名詞。
- を:格助詞。
- よろこば:バ行四段活用の動詞「よろこぶ」の未然形。
- しむる:使役の助動詞「しむ」の連体形。「か」の係り結び。
その主と栖と、無常を争ふさま
その主と栖と、
- その:指示代名詞「そ」+格助詞「の」。
- 主:名詞。家の持ち主。
- と:格助詞。
- 栖:名詞。住まい。
- と:格助詞。
無常を争ふさま、
- 無常:名詞。すべてのものは絶えず変化し、永遠に不変ではないこと。
- を:格助詞。
- 争ふ:ハ行四段活用の動詞「争ふ」の連体形。競う。
- さま:名詞。様子。
いはば朝顔の露に異ならず。
- いは:ハ行四段活用の動詞「言ふ」の未然形。
- ば:接続助詞。順接の仮定条件。「~ならば」の意。
- 朝顔:名詞。
- の:格助詞。
- 露:名詞。
- に:格助詞。
- 異なら:ナリ活用の形容動詞「ことなり」の未然形。違っている。
- ず:打消の助動詞「ず」の終止形。
あるいは露落ちて、花残れり。
- あるいは:連語。「ある(ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形)+い(副助詞)+は(係助詞)」からなる。「あるものは」「ある場合は」の意。
- 露:名詞。
- 落ち:タ行上二段活用の動詞「落つ」の連用形。
- て:接続助詞。
- 花:名詞。
- 残れ:ラ行四段活用の動詞「残る」の已然形。
- り:存続の助動詞「り」の終止形。
残るといへども、
- 残る:ラ行四段活用の動詞「残る」の終止形。
- と:格助詞。
- いへ:ハ行四段活用の動詞「言ふ」の已然形。
- ども:接続助詞。逆接。「~といっても」の意。
朝日に枯れぬ。
- 朝日:名詞。
- に:格助詞。
- 枯れ:ラ行下二段活用の動詞「枯る」の連用形。
- ぬ:完了の助動詞「ぬ」の終止形。
あるいは花しぼみて、
- あるいは:連語。「ある(ラ行変格活用の動詞「あり」の連体形)+い(副助詞)+は(係助詞)」からなる。「あるものは」「ある場合は」の意。
- 花:名詞。
- しぼみ:マ行四段活用の動詞「しぼむ」の連用形。
- て:接続助詞。
露なほ消えず。
- 露:名詞。
- なほ:副詞。まだ。やはり。
- 消え:ヤ行下二段活用の動詞「消ゆ」の未然形。
- ず:打消の助動詞「ず」の終止形。
消えずといへども、
- 消え:ヤ行下二段活用の動詞「消ゆ」の未然形。
- ず:打消の助動詞「ず」の終止形。
- と:格助詞。
- いへ:ハ行四段活用の動詞「言ふ」の已然形。
- ども:接続助詞。逆接。「~といっても」の意。
夕べを待つ事なし。
- 夕べ:名詞。夕方。
- を:格助詞。
- 待つ:タ行四段活用の動詞「待つ」の連体形。
- 事:名詞。
- なし:ク活用の形容詞「なし」の終止形。
「ゆく河の流れは絶えずして」の現代語訳
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