『ゆく古典』にアクセスしていただき、誠にありがとうございます。
このブログでは私自身が魅了された古典文学について、多くの人に「面白い」と思ってもらえるように、できるだけわかりやすい言葉で発信していきます。
古典の専門家でも何でもなく、むしろ中高生の頃は「古文なんて何のために勉強するの?」と思っていた私がなぜ古典ブログを運営しているのか、その経緯を書き記します。
プロフィール

うつ病で生きづらさを抱えていた30代の頃に、鴨長明『方丈記』を読んで大共感。「人の悩みは昔も今も変わらないものだ」としみじみ感じ、学生時代はまったく興味がなかった古文や漢文の魅力に初めて気づきました。20年計画で『源氏物語』と『万葉集』の全訳にも挑戦中。万葉歌碑めぐりや街道歩きなど歴史探訪も好きです。
古典文学にハマった経緯
国語の偏差値が30台だった小学生時代
私はもともと、国語が大の苦手でした。
というか、苦手だと思い込んでいました。
中学受験塾に通っていた頃、国語の偏差値は常に30台。
50を超えたことは一度もなかったと思います。
国語が嫌いになり、マンガすらほとんど読まなくなりました。
中学受験の時から国語は諦めて、比較的得意だった算数と社会(歴史は好きでした)に的を絞ることで、志望校にマグレで合格することはできました。
しかし入学後も国語に対する苦手意識は変わらず、中高6年間で平均点を越えたことはなかったと思います。
そもそも中学受験の反動で、国語に限らず勉強自体が嫌になっていましたが⋯⋯。
センター試験対策で古文・漢文を少し勉強する
そんな私に一つ転機となったのが、大学受験でした。
センター試験(現在の大学入学共通テスト)の過去問に出題されていた、山田詠美さんの『ぼくは勉強ができない』を読んで「面白い」と思ったのです。
それからセンター試験に出題されていた小説を中心に、少しずつ本を読むようになりました。
しかし、読書をしてこなかった私は活字を読むのが遅く、現代文の点数は一向に上がりません。
そこで目を付けたのが、古文・漢文でした。
当時の古文と漢文は、大して内容を理解できなくても、文法などの法則を覚えればある程度の点数を稼げたのです。
「今使わない言葉を学んで、何のためになるの?」
と、浅はかだったので興味を持つことはありませんでしたが、「受験のためだけの勉強」はするようになりました。
海外赴任を機に、聖書や古事記に触れる
大学生の頃は、それなりに本を読む学生だったと思います。
社会に出てからは、特にビジネス系の自己啓発本を片っ端から読んでいました。
古典文学に触れるきっかけとなったのは、海外への赴任が決まったことです。
赴任先は中国上海。
世界中から人が集まる土地で、外国人とうまく交流するには、他国の文化や歴史を知ることはもちろん、自国のことも知らなければならないと口酸っぱく言われました。
そこで、とりあえず触れたのが、『聖書』と『古事記』です。
といってもいきなり本格的な原文や訳を読むのはしんどいので、概要をわかりやすく解説してくれる本から入りました。
特に、阿刀田高さんの『○○を知っていますか』シリーズには大変お世話になりました。
『旧約聖書』『新約聖書』『コーラン』『ギリシア神話』など、このシリーズはめちゃくちゃ面白くてわかりやすいのでオススメです。
ねこねこ日本史で鴨長明の生涯を知る
こうして「神話」に対する一定の知識と興味を得た私でしたが、神話以降の古典文学にハマるのはもっと後のことでした。
会社は、うつ病になってしまい辞めました。
個人事業主になっても人付き合いがうまくいかず、行き詰まっていました。
「一切の人間関係を絶って、山奥に引きこもりたい」
と思っていた頃、『ねこねこ日本史』のシーズン5エピソード8「大変な一生だったカモ?方丈鳥記!」をAmazon Prime Videoで見たのです。
再生履歴を見返すと、2021年5月1日のことでした。
「ゆく河の流れは絶えずして」
という冒頭しか知らなかった『方丈記』。
作者の鴨長明のことなんて、名前だけしか知りませんでした。
現代と同じように「生きづらさ」を抱えていた人が、800年前にもいたなんて⋯⋯!
と、感銘を受けた私は『方丈記』を初めてちゃんと読み、ハマっていくのでした。
2021年11月には京都へ行き、「下鴨神社」「河合神社」「方丈の庵跡」を訪問。
『方丈記』をもっと深く理解したいと、自分で辞書を引きながら現代語訳を始めたのが、2021年末頃でした。


2024年4月に古典ブログを開設
このブログは2024年4月に開設しました。
私のようにまったく古典文学に関心がなかった人に、「面白い」と思ってもらえるようなわかりやすい記事を心がけます。
同時に『源氏物語』と『万葉集』の専門サイトも制作中です。
こちらは10年以上かかると思いますが、インターネット上のアーカイブとして残せるよう、地道にコツコツ更新していきます。
