おせちの栗きんとんの意味|勝栗など縁起物と重宝された理由

おせちの定番料理の一つである栗きんとん。

黄金色に美しく輝く見た目から、いかにも金運がアップしそうな料理です。

縁起物としておせち料理に入れられる栗きんとんですが、実は栗そのものが縁起物として古代から重宝されていました。

この記事ではおせちの栗きんとんに込められた意味と、縁起物としての栗の歴史や由来について解説します。

目次

栗きんとんと栗金団との違い

栗きんとんには、実は「栗金飩」と「栗金団」の2種類があります。

読み方はどちらも「くりきんとん」と同じですが、「栗金飩」が蒸し餅のような和菓子であるのに対して、「栗金団」は栗をサツマイモと一緒に炊いた日本料理です。

栗金飩
栗金団

おせちに使われるのは後者の「栗金団」で、金団とは「金の団子」あるいは「金の布団」という意味。

黄金色に輝く見た目から小判や金塊を連想させるため、金運上昇や商売繁盛を願って頂きます。

前者の「栗金飩」はおせち料理の定番ではありませんが、栗そのものが古くから縁起物として担がれてきた食材であり、秋の恵みに感謝して味わう上品な和菓子です。

岐阜県中津川市が発祥とされ、江戸時代中期から中津川宿で旅人に提供されていたそうです。

JR中津川駅前には、「栗きんとん発祥の地」の石碑が立てられています。

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この記事を書いた人

『方丈記』に感銘を受けて古典文学にのめり込み、辞書を片手に原文を読みながら、自分の言葉で現代語に訳すことを趣味としています。2024年9月から10年計画で『源氏物語』の全訳に挑戦中です。

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