おせちの栗きんとんの意味|勝栗など縁起物と重宝された理由

おせちの定番料理の一つである栗きんとん。

黄金色に美しく輝く見た目から、いかにも金運がアップしそうな料理です。

縁起物としておせち料理に入れられる栗きんとんですが、実は栗そのものが縁起物として古代から重宝されていました。

この記事ではおせちの栗きんとんに込められた意味と、縁起物としての栗の歴史や由来について解説します。

目次

栗きんとんと栗金団との違い

栗きんとんには、実は「栗金飩」と「栗金団」の2種類があります。

読み方はどちらも「くりきんとん」と同じですが、「栗金飩」が蒸し餅のような和菓子であるのに対して、「栗金団」は栗をサツマイモと一緒に炊いた日本料理です。

栗金飩
栗金団

おせちに使われるのは後者の「栗金団」で、金団とは「金の団子」あるいは「金の布団」という意味。

黄金色に輝く見た目から小判や金塊を連想させるため、金運上昇や商売繁盛を願って頂きます。

前者の「栗金飩」はおせち料理の定番ではありませんが、栗そのものが古くから縁起物として担がれてきた食材であり、秋の恵みに感謝して味わう上品な和菓子です。

岐阜県中津川市が発祥とされ、江戸時代中期から中津川宿で旅人に提供されていたそうです。

JR中津川駅前には、「栗きんとん発祥の地」の石碑が立てられています。

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この記事を書いた人

うつ病で生きづらさを抱えていた30代の頃に、鴨長明『方丈記』を読んで大共感。「人の悩みは昔も今も変わらないものだ」としみじみ感じ、学生時代はまったく興味がなかった古文や漢文の魅力に初めて気づきました。20年計画で『源氏物語』と『万葉集』の全訳にも挑戦中。万葉歌碑めぐりや街道歩きなど歴史探訪も好きです。

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