万葉集「巻6-967番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑

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原文

 大納言大伴卿和謌二首

  日本道乃 吉備乃兒嶋乎 過而行者 筑紫乃子嶋 所念香聞

読み下し文

 大納言だいなごん大伴卿おほとものまへつきみこたへたる歌二首

  日本道やまとぢ吉備きびじまを過ぎて行かば筑紫つくしじまおもほえむかも

語釈
  • やまとぢ【日本道・倭道】:大和への道。
  • きび【吉備】:現在の岡山県と広島県東部。備前・備中・備後の総称。
  • きびのこじま【吉備の児島】:現在の岡山県南方の児島半島。当時は海島であった。
  • つくしのこじま【筑紫の児島】;筑紫で大伴旅人と関係があった遊女の名。

現代語訳

 大納言大伴卿が答えた歌二首。

  大和への道の吉備の児島を過ぎて行くと、筑紫の児島のことが思われることよ。

作者

 大伴旅人

万葉歌碑

万葉集「巻6-967番歌」の万葉歌碑 / 2024年10月4日訪問
万葉歌碑の所在地
福岡県太宰府市「水城館」 / 2024年10月4日訪問

場所:水城館

住所:〒818-0132 福岡県太宰府市国分2丁目17

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この記事を書いた人

うつ病で生きづらさを抱えていた30代の頃に、鴨長明『方丈記』を読んで大共感。「人の悩みは昔も今も変わらないものだ」としみじみ感じ、学生時代はまったく興味がなかった古文や漢文の魅力に初めて気づきました。20年計画で『源氏物語』と『万葉集』の全訳にも挑戦中。万葉歌碑めぐりや街道歩きなど歴史探訪も好きです。

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