万葉集「巻6-958番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑

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原文

 大貳小野老朝臣謌一首

  時風 應吹成奴 香椎滷 潮干汭尒 玉藻苅而名

読み下し文

 大弐小野老朝臣の歌一首

  ときかぜくべくなりぬしひかたしほうらたまりてな

語釈
  • ときつかぜ【時津風】:潮がさしてくる時に吹く風。
  • しほひ【潮干】:潮が引いたあとの海岸。
  • たまも【玉藻】:藻。「たま」は接頭語。

現代語訳

 大宰大弐小野老朝臣の歌一首

  潮どきの風が吹きそうになってきた。香椎潟の潮干の浜辺で美味しい藻を刈りたいな。

作者

 小野大夫

万葉歌碑

万葉集「巻6-958番歌」の万葉歌碑 / 2024年10月27日訪問
万葉歌碑の所在地
福岡市東区「香椎宮」の参道入口 / 2024年10月27日撮影

場所:香椎宮の参道入口

住所:〒813-0011 福岡県福岡市東区香椎1丁目23

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この記事を書いた人

うつ病で生きづらさを抱えていた30代の頃に、鴨長明『方丈記』を読んで大共感。「人の悩みは昔も今も変わらないものだ」としみじみ感じ、学生時代はまったく興味がなかった古文や漢文の魅力に初めて気づきました。20年計画で『源氏物語』と『万葉集』の全訳にも挑戦中。万葉歌碑めぐりや街道歩きなど歴史探訪も好きです。

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