万葉集「巻12-3219番歌」の原文・現代語訳・作者・万葉歌碑

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原文

  豊國乃 聞之長濱 去晩 日之昏去者 妹食序念

読み下し文

  豊国とよくに企救きく長浜ながはまらしれゆけばいもをしそおも

語釈
  • とよくに【豊国】:豊前と豊後の総称。福岡県東部と大分県北西部の地。
  • きく【企救】:豊前国の郡名。北九州市門司区・小倉区(旧企救郡)の地。
  • きくのながはま【企救の長浜】:小倉から門司の大里にかけての海岸。
  • ゆきくらす【行き暮らす】:日の暮れるまで歩き続ける。旅の途中で日が暮れる。
  • いも【妹】:妻・恋人・姉妹、その他いとしい女性を呼ぶ語。

現代語訳

  豊国の企救の長浜を歩き続けて、日が暮れゆくと恋人のことをしきりに思う。

作者

 作者未詳

万葉歌碑

万葉集「巻12-3219番歌」の万葉歌碑 / 2024年10月20日訪問
万葉歌碑の所在地
福岡県北九州市「貴布祢神社」 / 2024年10月20日訪問

場所:貴布祢神社

住所:〒802-0013 福岡県北九州市小倉北区長浜町2-21

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この記事を書いた人

うつ病で生きづらさを抱えていた30代の頃に、鴨長明『方丈記』を読んで大共感。「人の悩みは昔も今も変わらないものだ」としみじみ感じ、学生時代はまったく興味がなかった古文や漢文の魅力に初めて気づきました。20年計画で『源氏物語』と『万葉集』の全訳にも挑戦中。万葉歌碑めぐりや街道歩きなど歴史探訪も好きです。

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